CASE 相談事例

相談事例:経験を活かして起業を考えています

現在の経験を活かして起業を考えています

現在はサラリーマンですが、現在の職務上の経験を活かして起業を考えています。
起業に伴う税金の処理の仕方や労務関係の知識、起業の手続きの方法が全くわかりません。
また、その際に初期費用がどれくらいかかるかもアドバイスいただけたらと思います。

見解とアドバイス

起業する手続き自体はそんなに難しいことではなく、弊社提携の行政書士、司法書士で代行もできますし、ご本人様でもできない手続きではないかと思います。
資金調達という部分では、現在の会社が副業がOKということなので、まずは空いている時間で取引先や人脈を増やしながら、当初資金を調達しつつ、足りない部分については政策金融公庫などの制度融資を活用する方法も考えましょう。
いきなり大人数を抱えるような会社を考えるのではなく、フリーランスから少しずつ人も設備を増やしながらというのが良いのではないかと思います。

ただし、起業には、資金調達や設立するための手続きより重要なことがあります。
それは、自分の能力やほかの会社と差別化を図るための事業の強みであるコアコンピタンスの把握、なんのために起業したいのかという理念や方針の設定です。

起業する手続き自体は難しくないのですが、会社を永続化させるために、そういったことを考えるのは非常に重要なことになりますので、弊社では、自己評価、ビジョンや理念の明確化に力を入れております。

アドバイス実行プラン

まずは、相談者様の能力や何のために起業したいのか、自己診断をしていただきました。
また、それに伴い、起業した場合のビジョンや理念、当初5年の事業計画を作成していただき、当初の必要資金の見積もりに取りかかりました。

ご相談をすすめていくなかで、今回は相談者ご本人様に事業を展開していくうえでの強みとなるコアコンピタンスがなく、また起業に際してのビジョンや理念を明確にすることができませんでした。
つきつめてお話を伺うと、現在の会社で上司との折り合いが悪く、なによりも会社を辞めたくて、転職をするよりも、時間的に自由なイメージのある社長に憧れていただけとの結論に至りました。
したがいまして今回は、起業するというお考えは断念していただきました。
しかし、相談者自体がまだお若いので、今後、現在の業務でのステップアップを目指し、上位資格の取得や会社の看板に頼らない人との接し方を心掛けるということになりました。
数年後、再度ご相談いただき、その時にビジョンや理念、経営計画が明確になれば、またアドバイスさせていただくことをお約束いたしました。

今回のご相談のまとめ

最近は若手の起業家が、儲かりそうだからとかの安易な気持ちで会社を作って、給付金詐欺などの違法行為に手を染めることに非常に心を痛めております。
起業することにおいては、コアコンピタンスを把握し、そのうえで、会社としての理念、方針、戦略を設定していくことが重要です。
実は、人を何人増やすとか店舗を何店舗構えるとかよりも、その会社もしくは社長自身が何を理念に行動し、どういう方針で事業を展開していくかということは、起業にあたってはなによりも大切なことになります。
会社はつくってしまえば永続的な経営努力が必要ですし、従業員がいればなおさらその責任は大きくなります。

弊社では、会社を作るテクニックよりも、いかに会社を永続させるかに重点を置いたアドバイスをさせていていただきます。
そのためには、今回のようにお考えを断念していただくこともありますが、現在の問題点や目標をより明確にしていくことで、ご相談者様ご自身のよりよい将来を一緒に考えていきたいと思います。